小説

『木曜日にはココアを』青山美智子




一気に読んでしまったけど、途中、えっと思うくらい自然に涙が出たり、笑えてきてしまったり。
優しさに包まれるとはこのことか、と幾度となく思います。

”ココアさん”の愛ある物語、すごく心が和みます。
かわいらしくて、思いやりがあって。

ああ、恋愛ってこういうものなのかなあと。

日本とシドニーを繋ぐ12の物語って、どういうことなんだろう、と思って読み進めましたが、納得。
その全ての物語がまた繋がりを持っていて、ミステリーを読んだ時に伏線回収、などと言ったりすると思うのですが、それに似た感覚を覚えます。

個人的には、夫婦の卵焼きのお話が一番泣けました。
仕事に関することなら一人でバリバリやってしまえる奥さんみたいな女性、増えているのだと思います。

女性の社会進出により、独身女性や、そもそも結婚願望のない女性も増えているといいます。

でも、そんな時代だからこその美しい夫婦の在り方を見れたような気がします。
また、子供の無邪気さにすごく救われますね。

表紙に書いてある、「私たちは、知らないうちに誰かを救っている」を感じます。

短い作品だし、中身が素敵すぎて私の記事なんかよりぜひ本物を読んでほしい。
私は続編を読みます。




 

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