留学時代のコンプレックス
カナダに短期留学していた時、自国の文化を知らないことで困ったことがあったのですが、本屋でこの本を目にした時、落語=教養というのがまさにこれだ、としっくりきました。
もちろん自国の文化とはと考えたときに、仏教の本を探して読んだりもしていました。
なので落語を知らない=教養がない、と言うわけではないのですが、落語のどんな点を知っているのが教養があると言うことなのだろうと気になり、読んでみることにしました。
落語との出会い
落語の舞台は一度だけ観にいったことがあります。
以前、親戚の知り合いのパーティーに代理参加させてもらったことがあり、その場で落語家の方と知り合いました。
初めて、落語家を見ました。
後日ご縁があってその方の落語の舞台を観賞したのですが、聞き取るのが難しい箇所があり、周りの人が笑っているのに私は理解できていない、ということがあり無知を恥じる場面がありました。
落語の作品数は限られる
音楽とは違って、数えるほどしか落語の作品はなく、落語家の方は音楽で言うカバー曲で勝負していることになります。
長時間の台本を覚えて自分のものにするだけでも大変なことだと思うのですが、「自分らしさ」や「自分ならでは」の味をプラスするって、その人の人間性もよく現れるのだろうと思います。
政界やビジネスで活躍されている方でも、落語好きを公言している方が何人かおられるようで、仕事以外のことで息抜きをしつつ、一方でそこから学びを得ることも意識されているんだろうなと思います。
落語だけでなくその他の芸能(歌舞伎、能、狂言)についても触れられています。知らなかったことがたくさん書いてある本なので、一度読んで全てを理解するのは読んでいる途中で諦めました。
この本は手元において繰り返し読んだり、実際に落語や歌舞伎、能、狂言の舞台を観に行ったりして徐々に理解して行けたらいいなと思います。
こうやって本との出会いで趣味が広がる感じ、すごく好きです。
話はそれますが、自分以外の人の趣味をきっかけに何か新しいことを始めたりもします。
友人がお花を習い始めたと聞いて、茶道教室に通い始めたり。
会社の先輩が着物を譲ってくれると言うので日常生活に取り入れてみたり。
同じ先輩がアニメの曲を弾いてほしいと言うので編曲を勉強してみたり。
今回は本からの学びでしたが、いろんなことをきっかけに、いろんな素晴らしいものを知っていきたいと思います。
5人のレジェンド
落語会におけるレジェンドのエピソードが紹介されています。
他の箇所に比べて読みやすいので、まずはここから読んでみるのもいいかもしれません。
仕事に向きあう姿勢に頭が下がります。
同時に、それだけ好きで、やめられなかったのだなと。
私は最近好きなことしかやっていないような生活を送っていますが、
これはストレス生活の反動で、一度体調を崩して数ヶ月間休み続けるしかないのがすごくもったいないなと思ったんです。
(その時はたくさん本を読めたので学びがありましたが、二度と同じ状況には陥りたくないです)
好きなことをやっているともちろん成果もついてきますが、体調がいいんですよね。
あと、気分もいい。
ストレス社会と言われますが、
毎日が幸せだと言える人がどんどん増えていったらいいなあと思っています。
後半こそ読んでほしい
本の後半では、各国の笑いや、おそらくこの本の本題であるビジネスとの共通点が書かれています。
笑いについてはとんちを楽しむ感じで良いかと思うのですが、
落語の題材から、ビジネスでもこのような考えで部下と向き合っていきたいし、こんな上司がいたらいいな、と思えるないようなのでぜひ読んでいただきたいです。
本の最後にも書いてありますが、
まずはYoutubeでいろんな方の落語を聞いてみようと思います。