生き方

『諦める力 〈勝てないのは努力が足りないからじゃない〉』 為末 大

「諦める」とは

諦めるのがポジティブかネガティブか、という問題もありますが、ネガテイブだったらだめなのか、という点も考えてみました。
この本では諦めるのはポジティブと言うふうに書かれていると受け取りましたが、その対象が目的なのか手段なのか、で区別されています。
努力をやめるのか、努力の仕方を変えるのか、という話とも似ているような気がします。
ネガティブな諦めるってなんなのかよくわからなくなってきました。
私の弟は3月末で仕事を辞めて、再就職がなかなかできずにニート状態です。退職の理由は、職場環境の悪さで、主に経営者の発言が気に入らない、志向が合わない、と言うようなものです。

親からしたら働きもせず実家に居座って、、というふうに見えるのかもしれません。

この退職はネガティブな諦めなのか?

そうなのだと思います。多分。
何か別の選択をしたくて、ではなく、その環境から逃れたくて、の選択だからです。

ニートになるつもりで退職したわけでもないですが、そもそも私が判断することなのか、という問題もありますね。

いろんな人がいろんな考えを持っていていいと思いますが、為末さんはスポーツ選手の立場で見解を述べられています。
大会でいい結果をおさめられなくて謝っている人には、私も違和感を覚えます。その人が次に誰のために大会に出るのか。自分のためであって、周りは応援したければするし、興味のない人もいると思います。でも、応援してくれる人がいるからその人たちのために諦めずに頑張るんだ、というアスリートもいるのだと思います。

ではそのアスリートが諦める選択をしたとき、それはポジティブだ、とか、ネガティブだ、とか、ポジティブだからよいとか、ネガティブだからダメだ、とか、誰が評価するのか。
諦めるのはなぜか、という理由が説明されないと周りは評価できないのではと思います。

ここで、「評価は周りがするものである」という高校3年間学年主任の先生に言われ続けたことを思い出しました。

そして、混乱し始めたので、考えるのをやめました。。

諦めないことは立ち止まっていることに等しい

結構衝撃的な一言で、諦めることが悪いことだとは思いませんが、ここまで明確に整理はできていませんでした。

私はスポーツをやらないので全て生き方とか仕事の仕方に置き換えて考えていますが、転職も一緒かなーと思います。
前職の会社から、大量に人が辞めようとしています。
私も退職を即断しましたが、年齢とおかれている状況を考えると自然なことだったと思います。私は1年しか勤めていませんが、私の後に入った子たちも続々と辞めようとしています。

一方で、結構年配の方々にもその波が来ているようです。
仲の良かった40代半ばの女性が、辞めたい、けど、小さい子供もいるし、これまでも完全リモートのグループで働けていたし、これからどんどん上を目指してやっていきたいわけでもないからなかなか転職なんてできないと思う、とずっとおっしゃっていました。
それでも決断されたんだなーと思って、なんだか、あの組織どうにかならないかなってまたしても思いました。
その方にとっては決断できたことはすごくいいことだとは思うのですが、あまりにたくさんの人が、その環境を理由に一度はその環境でその仕事をやりたいと思ったことを、諦めないといけなくなる。

私は最近やりたいことがありすぎてそれに追い詰められている、という悩みがあるのですが…取捨選択はしないとですね。
好きなことだけをやっているはずなのに、理想の自分はもうちょっと要領よくいろんなことをこなしているけど、実際はそうはいかなくて。
自分で自分にプレッシャーをかけていて、少しつかれ始めています。
これはこれで幸せなことではあるのですが、取捨選択したらゆとりはできるけど、焦る気持ちはなくならないような気がして、、。

これが仏教のいう、人生は苦痛であると言うことなのかと思ったり。

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